So-net無料ブログ作成
検索選択

最近の読書 2016年夏 ―覚え書― [本(小説 他)]

短編なら読めるかと思い、ちょっとまた、(今さらな)古典に挑戦しました。


「友情」   武者小路実篤   新潮文庫   

これは前に河合隼雄さんの「大人の友情」の中に少し出てきて思い出しました。(それまでも気になっていたが)。
中学一年か二年生頃読んだのだが、内容を覚えていないので、読み直したいと思っていたのです。

友情 (新潮文庫)

友情 (新潮文庫)

  • 作者: 武者小路 実篤
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1947/12/29
  • メディア: 文庫


最初に「自序」というのがあって、話の大筋はわかったが(何となく思い出した)、別にいい。(過程が大事なので)。

今回読んでみて、すごく読みやすいことに驚いた。(日本の近代文学は自分には少ししんどいイメージだったので)。
登場人物の心理が、いつの時代にもあるものだけど、会話がシンプルで、心情が頷けるもので、でも深いところもあって共感しやすかった。

野島の側から描いていたのが、最後、大宮の気持ちが対話形式の手紙になっているのがおもしろかった。
短いページ数で、二人の気持ちが(友情が)描かれている構成(エピソードも)に感心した。

でも、(再度)読むのは年齢的に遅すぎたかな。
すぐ読めるので、主人公と同じ年代の人にぜひ読んでほしいと思います。



「変身」   カフカ   高橋義孝 訳   新潮文庫   

変身 (新潮文庫)

変身 (新潮文庫)

  • 作者: フランツ・カフカ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1952/07/28
  • メディア: 文庫



有名な文学で、タイトルと著者はセットで中学時代に覚えましたが、読んだことはこの年齢までなく、今さらながらに読みました。

主人公のグレーゴルは、ある朝、目覚めると、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見したところから始まる。
奇想天外な設定に、読み進めるものの、どういう話なのかと落ち着かなかった。
グレーゴルは精神病者とかで、彼の妄想なのかと思ったが、そうでもなく、家族もショックを受けながらも食べ物を与えている。

話がどこに落ち着くのか予想できなかったが、終わりはあっけないぐらいで、怖かった。
自分の息子が死んでも、「過去は過去さ」と何事もなかったように、むしろ希望を持って生きていける人間の残酷さがテーマなのかと思いました。
異端なもの、理解できないものに対しては、考えること自体放棄する人間の話としても読めました。

巻末の著者の生涯や作品の解説が興味深かったです。



「異邦人」   カミュ   窪田啓作 訳   新潮文庫   

異邦人 (新潮文庫)

異邦人 (新潮文庫)

  • 作者: カミュ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1963/07/02
  • メディア: ペーパーバック



これも有名なのに、今まで読んだことがなく、この機会に読んでみました。
ちょっと衝撃的な、考えさせられる作品でした。

大体のあらすじは知っていたが、罪を犯すまでのムルソーは、変わった人だがそれほどにも思えなかった。人間は矛盾した面を少しは持っていると思うし、こういう人もいるだろう、みたいな。
殺人に関しては謎だが、偶然とか太陽のせい、というのは理解できないわけでもない。(それまでのムルソーの描写から)

印象に残ったのは、刑が決まって、司祭が来た時のやりとり。ムルソーが初めて興奮して、怒鳴ったこと。彼も一人の人間だと思えた。

ムルソーは殺人を犯したけど、もっと悪人や卑しい人間はいると思う。
感性が変わっていて、それを正直に言ったというだけで、死刑になるのが不条理に思えました。
(現実的には、「演技」が上手い人が刑も軽くなるように思えて怖かった)。


nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 1

オリーブ

しゅわっちさん、nice! ありがとうございます。
by オリーブ (2016-07-17 14:34) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0